本日は、日銀の利上げについて状況をまとめてみます。
振り返ってみると、
世界中の投資家から熱視線を浴びる中、
7月31日に日銀 金融政策決定会合にて発表された「追加利上げ」。
日銀の植田和男総裁が、政策金利を0.25%程度に引き上げる方針を明かしたのです。
この発言を境に、
今年行き過ぎていた感のある円安が一気に円高へと転じ、
140円近くまで進みました。
そして、
8月2日(金)に日経平均株価が大暴落し、
さらに、土日をはさんで週明け8月5日(月)に史上最大の大暴落。
「令和のブラックマンデー」とでも呼びたくなるような暴落ぶりを魅せたのです。
その後、8月7日には日銀の内田真一副総裁が追加利上げへの慎重姿勢を示す発言をし、ドル円は円安方向へと戻り始め、株価も上昇。
その後も、株価は戻り続けています。
まるで、日銀の利上げ方針がなかったことのようなムードですが、日銀は利上げをしないと言ったわけではありません。すること自体は決まっていて、焦点は実施時期。いつ利上げするのか、という点でしょう。
8月23日には、鈴木財務大臣や植田和男日銀総裁が衆院財務金融委員会の閉会中審査に招致され、東京株式市場での不安定な株価の動きを安定させる協議がなされる予定。ここで年内の追加利上げを控える方向性が出されるのか、あるいは、具体的な実施時期への言及があるのか、注目されます。
それにしても、実に悩ましい問題ですよね。
利上げをしなければ、円安が進んでしまう。
一方、利上げをすれば、株価暴落のリスクもはらんでしまう。
8月初旬の株価大暴落は、日銀にとってトラウマになってしまう程の衝撃を与えているかもしれません。
深読みすれば、円キャリートレードで旨みを実感している国際的投資機関が、日銀の利上げを抑制するために、先日の株価大暴落を演出してのでは?とも思えてきます。
まあ、米国の利下げも迫っていると考えられるので、今まで程の日米金利格差は解消されるでしょうから、今以上の円安リスクはなさそうではあります。日銀の利上げ予測があるだけでも、為替に大きな影響を与えることがわかりましたし、これだけでも、じゅうぶんな円安抑制効果はありそうです。政府の為替介入の影響力よりも、むしろ大きいかもw
ということで、一旦、8月23日の衆院財務金融委員会の閉会中審査での植田総裁の発言に注目していきましょう!
日銀の利上げは、為替にも株価にも大きな影響を与える問題なので、注視していきたいと思います。
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